ハードに使っても大丈夫? 耐衝撃性ケースの選び方とオススメ製品:スマホアクセサリー購入ガイド

ハードに使っても大丈夫? 耐衝撃性ケースの選び方とオススメ製品:スマホアクセサリー購入ガイド

  • 沿って huawei-accessories
  • 01/04/2022

ハイエンドモデルのスマートフォンの多くには、傷や衝撃に強いガラスが使われるようになってきた。そのため黎明(れいめい)期のスマートフォンが搭載していたディスプレイと比べれば、ちょっとした落下時に大きく破損する可能性は下がってきている。

とはいえ、高い位置からの落下や、地面が岩やコンクリートなどの悪条件である場合には、画面が割れたり、本体に傷がついてしまうリスクはなくなったわけではない。端末の数年後の下取りを前提に購入している場合や、アウトドアシーンで利用する頻度が高い場合、小さい子どもがいて放り投げられるかヒヤヒヤすることが多い場合などには、高耐久なケースを装着しておくと安心できる。

本稿では、高耐久なケースが提供されているブランドを5つピックアップし、「iPhone」シリーズに装着できるケースを製品例として挙げつつ、紹介していきたい。

スマートフォンケースの耐衝撃性は見た目だけではどうしても判断がつかない部分がある。そのため、製品を検討するときに、必ずチェックしておきたいのは「MIL規格」への対応だ。

これは米国国防総省が制定した資材調達用試験規格の俗称であり、正確には「MIL-XXX-000」のような規格として表記される。スマートフォンやケースの場合には「MIL-STD-810」に準拠するといった記載が多い。一方で、メーカーや販売主、記事の書き手によっては「ミルスペック」や「ミリタリーグレード」のように表現されることもある。

ちなみに、MIL-STD-810のテスト項目は複数あるので、準拠と書かれている製品であっても、試験項目を全部クリアしているわけではない。詳細な記載はない場合も多いが、スマートフォンケースの場合には、基本的に「Shock(衝撃、落下)」を指していると思ってよいだろう。

また、合わせてチェックしておきたいのが、扱いやすさについてだ。例えば、日常利用を想定するならば握りやすいような形状になっているのかどうか、アウトドアシーンで使う想定ならばグローブなどをした状態でも操作しやすいのか、ストラップやカラビナを装着できるかどうかなども確認しておくとよいだろう。

なお、スマートフォンケースには類似製品が出回っていることも多い市場だ。いきなりECサイトを利用するのではなく、まずブランドやメーカーの公式サイトをチェックした上で商品を確認することをお勧めしておく。

Hamee(ハミィ)が展開する「iFace」シリーズは、iPhone用ケースとしては定番ブランドの1つだ。滑らかな曲線やビビッドなカラーリングが特徴の「First Class」シリーズや、背面に強化ガラスを採用したクリアケースの「Reflection」シリーズなどが多数用意されている。カジュアルに使いやすいデザインでありながらも、MIL規格に準拠した製品が多い。なお、iPhoneだけでなく、「Galaxy」の一部機種に対応したケースも展開されている。

ハードに使っても大丈夫? 耐衝撃性ケースの選び方とオススメ製品:スマホアクセサリー購入ガイド

「iFace Reflection iPhone 12/12 Pro ケース B08KQ8V6」(出典:Amazon.co.jp)

特にReflectionシリーズは、背面に表面硬度9Hの強化ガラスを使用し、密着によるにじみを防ぐデザインが特徴で、重量も軽い。端末自体の背面デザインを生かしながらカジュアルに利用できるタフネスケースとしては手堅い選択肢となるはずだ。

高耐久なケースを展開するブランドとしてはSpigen(シュピゲン)も認知度が高い。特に、iPhone以外にもPixelやXperia、GalaxyなどのAndroid端末向けにも周辺機器を多く展開しているのが特徴だ。デザインの傾向は、奇をてらわないシンプルなものが多いため、TPOを気にするビジネスパーソンでも使いやすいといえる。

リキッド・エアー ACS02718(iPhone 12シリーズ向け)(出典:Amazon.co.jp)

例えば、Amazon.co.jpのSpigen直営店で扱われているiPhone向けケースとしては、シンプルなデザインながらもMIL規格準拠の「リキッド・エアー(iPhone 12シリーズ向け)」が狙い目。側面と背面に施された溝は滑り止めとして機能する。なお、MagSafe対応とまではいかないものの、ワイヤレス充電そのものはサポートされている。

プリンストンの「UAG(Urban Armor Gear)」も、タフネスなスマートフォンケースの代名詞のようなブランドだ。見るからに高耐久なデザインが特徴的で、iPhone以外にも、GalaxyやHuawei、モトローラ製品向けのケースを展開する。特にGalaxy向けのラインアップは豊富で、「Galaxy Z Flip」や「Galaxy Fold」などフォルダブルタイプの製品向けのケースも展開されていることがユニークだ。

iPhone 12 mini用ケース MONARCH(UAG-IPH20S-P)(出典:Amazon.co.jp)

同ブランドからは「iPhone 12 mini」向けのケースとして、「iPhone 12 mini用ケース MONARCH」をピックアップ。同製品は「MIL-STD-810G, Method 516.6 Procedure IV」によって規定された122cmからの落下や、26方向からの落下テストをクリア。素材としては、TPUの他にニッケルプレートやレザーなども使われているのが特徴だ。側面に滑り止めとして施された溝や、約41gという比較的軽量な設計にも注目したい。

大手周辺機器メーカーのエレコムも、高耐久なスマートフォンケース「ZEROSHOCK」シリーズを展開している。大阪に本社を置くメーカーだけあって、AQUOSやXperiaなど日本国内で人気の高いシリーズの一部モデルについても周辺機器を展開してきた軌跡にも注目だ。なお、同社は耐衝撃性能よりもアウトドア利用に重きを置いた「NESTOUT」シリーズもあるので、用途によってはこちらもチェックしておきたい。

「ハイブリッド ケース ZEROSHOCK PM-A20BZERO」シリーズ(出典:Amazon.co.jp)

「ZEROSHOCK」シリーズの特徴は、四隅に設けられた特徴的なバンパーだ。MIL規格準拠の表示はないものの、ストラップホールが設けられていることはユニーク。PM-A20BZEROでは、ディスプレイ面を防ぐフィルムも付属する。なお、一部カラーは既に販売終了しており、Amazon.co.jpなどでも在庫切れとなっている。

背面にガラス素材を使用することで、シンプルなクリアケースでありながらも高耐久を実現するケースも増えてきた。ここでは台湾のABSOLUTE Technologyが手掛け、国内ではコペックジャパンが正規代理店として展開している「LINKASE」シリーズについて紹介したい。

同シリーズは、背面には硬度9HのGorilla Glassを採用し、側面にはTPU素材を活用。コーナーにはバンパーを配置することで、すっきりとしたな外観ならがもMIL規格準拠を実現している。背面ガラスの厚みが0.8mmの「LINKASE AIR」と、背面ガラスの厚みが1.5mmで、より耐久性を重視した「LINKASE PRO」などを展開。それぞれワイヤレス充電にも対応する。

LINKASE AIRのケース(出典:Amazon.co.jp)

もし筆者が自分用に購入するならば、iFaceかLINKASEを選ぶ。耐衝撃性の高さについてはどの製品も魅力だが、普段使いのスマートフォンケースとしては、あまり重厚感のないデザインが好みだからだ。この2ブランドは、比較的カジュアルな外観でありつつも、実はMIL規格準拠というくらいの「タフネスさ」の存在感のなさが魅力に感じた。

耐衝撃性を備えるスマートフォンケースは、ケースとして比較的高級な部類に属するだろう。Amazon.co.jpの売り上げランキングなどを見ても、安くシンプルなTPUケースは多い。一方で、MIL規格準拠かつシンプルなiPhoneケースが上位ランキングを占めていることも事実だ。1つの機種を長く使う人ほど、耐衝撃性ケースはチェックしておきたい。