HUAWEI P9を使い始めてから半年以上が過ぎました。カメラが進化したHUAWEI Mate 9も発売されましたが、もうしばらくP9を使い続けようと思っています。個人的に、5.2インチという画面サイズが“ちょうどいい”と感じていますし、そのうちAndroid 7.0にアップデートされるだろうし、そうこうしているうちにHUAWEI P10が発表されるのでは? と、根拠のない期待も抱いています。
本誌の「読者が選ぶケータイ of the Year 2016」のSIMフリーモデル部門で1位に選ばれるなど、昨年を代表する1台となったHUAWEI P9。僕にとっても、昨年自腹で購入したスマホの中では最も気に入った機種でした。ですが、まったく不満を感じなかった、というわけではありません。いくつかガッカリしたというか、残念に感じたことはあります。
最も不満を感じたのは文字入力。P9には「iWnn」という日本語入力ソフトが初期搭載されています。オムロンソフトウェア製の文字入力エンジンで、ケータイ・スマホ向けの日本語入力エンジンとしては定番の一つと言ってもいいものです。ですが、さほど語彙が豊富ではないというか、予測変換候補に「なんでこうなるの?」と思うようなことがあったり、簡単に思える漢字熟語を1字ずつ入力しなければならなかったり……。というわけで、Google Playから「Google 日本語入力」を入手し、それをメインで使うようにしました。
iWnnで「色校」と入力したかったのだが……Google 日本語入力なら「色校」が最優先で表示されて、他の候補もたくさんさらに、中国語を入力するために「Google Pinyin Input(ピンイン入力)」もインストールしました。HUAWEI P9は、中国に本社を構えるファーウェイ製。ですが、日本向けモデルには、中国語入力ソフトはプリインストールされていません。中国語でメールを入力したりする機会はさほど多くはないのですが、地図を検索したり、中国のスマホ事情について調べたり、「Google Playミュージック」で楽曲を探したり、中国語を学習したことがある者にとっては、中国語をスムーズに入力できると、スマホの使い勝手はグンと向上します。
Google Pinyin Inputは、手書きでも入力できるのが便利台湾旅行時のマップ検索にも重宝するはず「Google Pinyin Input」の「Pinyin(ピンイン)」とは、発音表記のこと。日本語にたとえると、ローマ字のようなものです。この「Google Pinyin Input」はピンインで入力する以外に、手書きや音声でも入力できます。たとえば台湾旅行に行って、目的地の地名が読めない場合でも、手書きで入力して、地図を検索することができるんです。現地の人に中国語読みを聞いて、音声で入力することもできるわけです。
HUAWEI P9に「Google 日本語入力」と「Google Pinyin Input」をインストールしてから、ちょっとした変化に気がつきました。初期設定では、日本語だけを認識したはずの「OK Google」が、中国語、英語も認識するようになり、中国語で回答してくれたりするようになりました。
iPhoneの「Siri」も多言語に対応していますが、一度に使える言語は1つだけで、ユーザーが設定する必要があります。ですが、「OK Google」は、ユーザーが話す言葉を聞いて、その言語を判断しているようです。日本語で「音楽を聴きたい」と話すと、Google Playミュージックを起動できますが、中国語で「我要听那些年(私は「那些年」を聴きたい)」などと話して、お目当ての楽曲を再生したりもできるようになりました。ただし、「I want to listen to music.」と英語で話しても、操作コマンドにはならず、ただGoogle検索が行われるだけでした。
Google音声入力の設定画面を開いてみると、対応言語が増えていた中国語で天気をたずねた結果英語でたずねると、日本語で表示された日本語だけでなく中国語でもコマンド操作できるようになったカメラをかざすだけで翻訳できるようになった「Google翻訳」もそうですが、Googleの言語系サービスの進化はすごいなぁと。あと数年も経てば、海外での取材時に、スマホが通訳になってくれるのではないかと、そんなことも期待してしまいます。